急に夏から手を離されて、パッと秋に手を掴まれた。
そんな風に、この1週間で急にやってきたような秋に驚きながらも、湿気のないカラッとした空気に、工房も窓を開け放ち人間も革も喜んでいる今日この頃。
これを読んでいる人の中にも、三連休に那須へ来て、その心地良い秋の始まりを感じた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
イタリアのタンナーLa Perla Azzurra(ラ・ペッラ・アズーラ)さんから、春先に発注した革が届いたのは、こんな風に秋が訪れる前のまだこれでもかと暑い日でした。
ドドドーンと約80枚の革がNORDFELDの店内へ。
とっても重いので、カバーを外し、トラックから一枚一枚店内へ運び込みました。
段ボールや伝票にもLa Perla Azzurraさんのマークが。なんだか可愛い。
伝票には革を作る際に環境に配慮していることを証明するICEC認証のマークや、イタリア植物タンニンなめし革協会のマークも。
この革たち、イタリアの港を出てから約4ヶ月ほど船で海を旅していたのです。
こんなにも時間がかかるのは、色々な事情があるのですが、中でも驚くのは海には今も海賊がいるということ!
海賊の現れるルートを通らないように、迂回に迂回を重ねやーーっと日本に無事に辿り着いてくれたというわけです。
そんな長旅をしてきた革たちを、一枚一枚厚みを測り状態を確認しながら巻いていきます。
全部を巻いて、2階に運び終わる頃には汗だくな私たちでした。
革には一枚一枚にその革の大きさを示す「デシ刻印」が入っているのですが、今回からデシの横にはLa Perla Azzurraさんの刻印も入っていました。
デジタルな数字も色もポップで、心惹かれてしまうものがあるデシ刻印。
一枚に1箇所しか入っていないので、製品の中に入るのは稀です。
検品の時に見つけると、自分のものでないと分かっていても嬉しくてニヤニヤしてしまったり。見つけるとちょっとワクワクしてしまうんですよね。
皆さんも、届いた商品の内側に入っていないか、ぜひ見てみてくださいね〜。
最後に、お知らせが。
こうして沢山の時間をかけて作られて、運ばれてくるイタリアの革たち。
燃料の高騰を始め円安の影響など、革自体の価格も上がってしまい
NORDFELDとして商品をこのままの価格で販売することが難しくなってしまいました。
その為、心苦しくはありますが10月中頃より価格の変更を予定しています。
革の品質や、製作の手間やクオリティー維持のためにも必要なことだと思っておりますので何卒ご理解頂き、これからもNORDFELDの製品を楽しんで使って頂けたらこんなに嬉しいことはありません。
詳細は、後日ブログに掲載しますので、よろしくお願いします!
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